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自殺・自殺未遂・精神疾患/保険金・団体信用生命(団信)の支払事情

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リストラによる失業で住宅ローンが払えない、株・投資の失敗による借金、起業したものの倒産など、経済的な理由で死を選ぶ人は少なくありません。日本では毎年約30,000人も自殺を選択しています。近年では、将来を悲観した10代~20代の自殺者も増えています。

今回は、自殺に関する保険金の支払事情について、ご紹介いたします。

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”自殺”は死亡保険金が支払われる?

自殺でも死亡保険金は支払われます。ただし、自殺免責期間を過ぎていること、告知義務違反がないことなど、所定の条件があります。自殺免責期間を過ぎても、故意または重大な過失という規定のため、死亡保険金は支払われないと勘違いしている人がいます。

死亡保険金の免責事由である”故意・または重大な過失”は、”保険契約者”、および”死亡保険金受取人”によるもので、”被保険者”ではありません。

自殺は”被保険者”の故意・または重大な過失ですが、自殺免責期間を過ぎていれば、死亡保険金は支払われます。

死亡保険金の自殺免責期間は?

自殺免責期間は責任開始日(≒契約日)より、保険契約の時期によって1年~3年です。保険期間中に保険料が払えなくなって失効、その後復活すると、自殺免責期間は復活日からになります。

また、団体信用生命保険(以下、団信)の自殺免責期間は1年です。団信の自殺免責期間が短い理由は、団信に加入する≒住宅ローンを組める≒収入が安定している⇒自殺率が、一般の生命保険と比べて相対的に低いからです。

自殺免責期間中でも死亡保険金が支払われる?

精神疾患で治療を受けていた人が自殺した場合、自由意思能力の喪失(自殺の何たるかを理解せずに自ら生命を絶った)を理由として、死亡保険金が支払われる事例もあります。

もっとも、自殺者の多くが心身を病んでおり、自殺免責期間中での自殺で死亡保険金が支払われるのは、ごく稀(100に1つあるかないか)です。

さらに、自由意志能力の喪失していたことの立証責任は、保険会社ではなく、死亡保険金受取人にあります。首吊り(縊頚)や練炭自殺では、厳しいですね。高額な保険契約ですと、裁判になるケースも珍しくありません。

自殺免責期間中の自殺は、死亡保険金が支払われないと考えておいたほうが無難だと思います。

精神疾患を告知せず、自殺免責期間後に自殺した場合は?

告知義務違反によって保険契約を解除できるのは、契約日から2年間です。ゆえに、自殺免責期間3年を経過していると、告知義務違反で保険契約を解除できません。

では、自殺で必ず死亡保険金が支払われるかというと、一概にはそうとは言い切れません。契約日から何年経過していても、保険会社は精神疾患の告知漏れを告知義務違反ではなく、”詐欺・無効”として保険金の支払いを拒むことができます。

もっとも保険会社が”詐欺・無効”を主張するかどうかは、保険会社、および保険契約によって異なりますので、何とも言えないところです。

”自殺未遂”の入院給付金は?

「睡眠薬を大量に飲んだ」とか、「首吊り・練炭自殺を図って、緊急搬送された」など、”自殺未遂”による入院給付金の請求は結構あります。入院給付金の支払要件には、「疾病、災害の治療を目的とした入院」、ただし”契約者・被保険者”の「故意または重大な過失は除く」と規定されています。

死亡保険金とは異なり、入院給付金は”被保険者”の故意または重大な過失は”免責”です。そのため、”自殺未遂による入院”は対象外となります。

具体的な事例を2つ、ご紹介します。

<事例1>
首つり自殺を図って緊急搬送。一命は取り留めたものの、意識は回復せず、半年間の入院後に死亡した場合
⇒全入院期間が”被保険者”の故意、または重大な過失に該当し対象外です。

<事例2>
睡眠薬を大量に服用。胃洗浄など緊急治療を3日間実施。その後、うつ病の治療を行い、計50日間入院加療した場合
⇒最初の3日間は”被保険者”の故意、または重大な過失に該当し対象外です。その後47日間の入院は「うつ病」の治療を行ったものと判断し、支払対象です。

自殺未遂で死にきれず、高度障害になった場合は?

飛び降り自殺を図って、一命はとりとめたものの、下半身不随になった事例で説明します。

下半身不随は、死亡保障・団信などの高度障害保険金(=死亡保険金と同額)の対象です。しかし、死亡保険金とは異なり、高度障害保険金は”被保険者”の故意・または重大な過失を免責としています。そのため、自殺未遂によって高度障害に該当したとしても、保険金は一切支払われません。

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まとめ

自殺未遂による入院費用は健康保険も適用されず、全額自己負担です。最悪なのは一命を取り留めたものの、意識不明の状態が継続するケースですね。ご家族には莫大な治療費が請求されるうえ、入院給付金・高度障害保険金なども一切支払われません。

もし、自殺をお考えの人がこの記事をご覧になっているのでしたら、大切なご家族に心情的にも経済的にも二重の苦しみを与えることのないよう、その選択が本当にベストなのか、いまいちど再考いただければ幸いです。

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