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がん保険が支払われない7つの事例/トラブル・苦情の理由

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現代の日本では、3人に1人がんで亡くなっています(年間30万人以上)。また、生涯のうちにがんになる可能性は、男性で2人に1人、女性で3人に1人と推測され、日本人にとって”がんは国民病”といっても過言ではありません。生命保険は万が一に備えて加入するものですが、がん保険に限って言えば、日本人はかなりの高確率で保険金が受け取れる可能性があることになります。

しかし、がんになったとしても、がん保険が支払われないケースが少なくありません。お客様からは、なぜがんなのにがん保険が出ないんだ、っていう主旨の苦情が後を絶ちません。今回は、がん保険が支払われない7つの事例を紹介いたします。

がん保険で対象となる悪性新生物(がん)の定義とは?

現在販売されている多くのがん保険(医療保険のがん特約を含む)は、平成6年12月告示に基づく、厚生省大臣官房統計情報部編「疾病、傷害および死因統計分類提要、ICD-10準拠」によって定義されています。少し前のがん保険ですと、昭和53年12月告示にもとづく、厚生省大臣官房統計情報部編「疾病、傷害および死因統計分類提要、昭和54年版」が主流です。少し専門的な内容ですが、いずれにしてもがんの定義に大差はありません。

がん保険のお支払い要件は?

①病理組織学的検査により、がんと診断確定されること
例えば、子宮がん検診では、最初に”細胞診”と呼ばれる検査をします。細胞診でクラスⅢaなど結果が悪かった時に、コルポスコピー診、そして病理組織学的検査(生検)と進んでいきます。膀胱がんや甲状腺がん、乳がんなども、最初の検査は細胞診が一般的です。”細胞診”の結果、クラス○○と診断されたとしても、その時点ではがん保険対象外です。術前の生検や手術後の病理検査でがんと診断確定されることが一般的です。

②がんの治療を直接の目的とすること
がんの治療を特設の目的とすることに該当する具体的事例は次の通りです。まずは、手術療法(悪性腫瘍の切除・摘出など)です。さらに放射線療法・化学療法・疼痛緩和療法などがあります。医療保険は治療を目的とした入院・手術がお支払い対象で幅広く保障されているのに対し、がん保険は”がん”を直接の目的とした治療に限られています。

つまり、がんを疑って手術をしても病理組織診断結果が良性の場合や、がんの治療合併症は対象外です。次の項目で事例を7つ紹介します。

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がん保険が支払われない7つの事例/トラブル・苦情の理由

それでは、がん保険が支払われない7つの事例/トラブル・苦情の理由を紹介します。

事例1.膀胱がんの再発
膀胱がんは再発が多いです。新たな腫瘍ができるたびに膀胱腫瘍摘出術が行われるのがパターンです。良性でも悪性でも、患者の負担は同じで、治療には入院・手術が必要です。しかし、手術で摘出した腫瘍が良性なら、がん保険は対象外です。

事例2.肺がん術後の肺炎
肺がんの手術をして、無事に悪性腫瘍部分の切除に成功。しかし、術後体力が低下し、2か月後に”肺炎”で再入院といった事例です。”肺炎”での入院は、がんの治療を直接の目的とした入院にはあたらないため、がん保険は対象外です。

事例3.胃がん手術後の癒着性イレウス
胃がんの手術で悪性腫瘍をすべて切除。術後3か月目に癒着性イレウスを発症し、入院・手術した事例です。これも事例2と同様、がんの治療を直接の目的としていないため、がん保険は対象外です。

事例4.直腸がん手術後、手術部位からの出血に対する内視鏡的消化管止血術
直腸がん手術で悪性腫瘍部分をすべて切除。退院して1週間後に手術部位から出血し、緊急入院、手術をした事例です。直腸がん手術の影響であることは明らかですが、がんの治療を直接の目的とした入院、手術ではありませんので、がん保険は対象外です。

事例5.がんで入院治療中の脳梗塞
がんで入院治療中に”脳梗塞”を発症し、入院が長期化されるケースがあります。がんの治療を直接の目的とした期間のみががん保険の支払対象のため、脳梗塞で入院が長期化した場合、脳梗塞の入院治療期間はがん保険の支払対象外となります。

事例6.乳がん術後の放射線治療や化学療法で免疫力低下し、食欲不振・脱水症状などによる入院
乳房全摘手術の後、放射線治療や化学療法で免疫力が低下し、食欲不振や脱水症などの治療合併症になった事例です。乳がんの治療により発症したのは明らかですが、あくまでも”治療合併症”であり、がんの治療を直接の目的としておらず、がん保険は対象外です。

事例7.アルコール性肝硬変による食道静脈瘤破裂。肝細胞がんの既往あり
アルコール性の肝硬変、および肝細胞がんの既往症がある人の事例です。食道静脈瘤破裂の原因は”アルコール性肝硬変”であり、”肝細胞がん”ではないため、がん保険は対象外です。

まとめ

一般的な感覚の人であれば、上記事例のいずれもがんの治療として認識しており、がん保険は支払われて当然とお考えです。保険会社によって、多少お支払い基準に差があるにせよ、がん保険の原理原則は、”がんの治療を直接の目的とすること”であり、上記事例はすべてがん保険のお支払い対象外です。

がんの治療合併症なども含めて、万全の態勢でがんに備えるのであれば、がん診断給付金(一時金)を高く設定するか、がん保険に加えて医療保険にも加入しておくことをお勧めいたします。

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